院長コラム9月号
最近の寿命の伸びは多くの人の想像外で、100歳以上の高齢者は現在7万人以上いてその数は増えつつあります。老後2千万円不足騒動が起きるのも、人の寿命が予想以上に伸びているからだと思います。
普通、自分の寿命を考える時、大きな病気にでもならない限りなんとなく80から90位まで行くだろうと、親兄弟などで亡くなった人々の年齢を参考にして推し量ります。
しかし、私達の寿命に関しては、今までとは事情が少し違うようで、予想に反してかなり多くの人が寿命を伸ばしていくのではないかと考えられます。
その第一の理由は、食の環境が年々良くなっていることです。今は食べ物が美味しく、しかも豊富にあり歯などを含めて身体が不自由になっても宅配で、十分に栄養管理された軟らかく、食べやすいお弁当が届くシステムがあったりと、至れりつくせりの感があります。即ち、食べる事は生きる事に直接つながるので、寿命が延びています。
第二に居住環境が良くなって、例えば暑さ寒さなどの体にかかるストレスが非常に少なくなり、生活がしやすくなっています。さらに、医学や歯学の進歩によって自分の体の情報、知識が溢れていて体が不調になってもすぐに直すことができるという社会的なシステムも年々良くなっています。
したがって、私達は自分の寿命はひょっとして100まで行ってしまうのではないかと予測して、この先の行き方を決める必要があるように思います。