院長コラム10月
病院、介護施設、一般の家庭に歯医者が出向いて、口腔ケアをする仕事が増えています。訪問歯科診療と言って、歯科医とお口の中のケアを専門とする衛生士とペアで回っています。寝たきりでも口の中の掃除をせず、放っておくと細菌がどんどん増えて、悪臭がし、お口の中はカビが生えたような状態になってしまい、全身の健康に良くありません。
ちなみに男性と女性の平均寿命はそれぞれ80歳、87歳になっています。現在は100歳以上の人も多くなっていますが、平均するとこうなります。ところが他人の力を借りずに、自立できる寿命の事を健康寿命と言いますが、その年齢は、男性71歳、女性74歳で、なんと9~12年の間は他の人の力を借りなければ生活できない状態なある人が多数なのです。
健康なうちは、入院したくない、施設に入りたくない、長患いしたくないと、誰もが思っています。しかし老化は40歳を過ぎる頃から、関節や筋肉の衰えを感じ、70歳にもなると痛みが出たり、疲労がすぐに取れない状態です。しかし、関節や筋肉は、自分の意志で鍛え、丈夫にできる唯一の器官であることから、先はそれほど暗いものではないと考えています。
健康寿命を延ばすには、ちょっときつめの運動で体を鍛え、正しい栄養の取り方をする事です。さらにこれらについての情報は、今や沢山出ていて、知る事ができるので、ただ実行あるのみです。
岩下歯科医院 院長 岩下 一三