院長コラム4月
お口の中には、たくさんのばい菌が住んでいて、人の健康を害するばかりではなく、守っていることはたびたびお話しているので、患者のみなさんは耳にタコですね。それはいわゆる常在菌といい、その時々の体調や毎日の口腔ケアの良し悪しで数が増えたり減ったりしています。
常在菌が健康を守るというのは変だと思うかもしれませんが、お口の中のばい菌は、全てが悪者ではなく健康な人であれば善玉菌、悪玉菌、さらにどちらか優勢になった方につく日和見菌がいて、三者がうまくバランスをとって生息しています。
そして、お口の外から食べ物などにくっついて侵入してくる見慣れない有害なばい菌が増えて、病気にならないように排除する働きをしています。
又、消化器はお口から始まり、胃、腸、肛門まで一本の管なので、お口の中の常在菌と同じものが腸の中にも住んでいて、お花畑とも言われる腸内フローラを作ってバランスをとっています。善玉菌の代表でもあるヨーグルトに含まれるビフィズス菌もこの中で活躍しています。腸内では菌の種類は3万種、その数は100兆個といわれる大集団が消化や免疫力の向上に貢献しているのです。ばい菌とはいえすごい働きです。